初心者向け統計学の入門書はどれがいいか?

 最近、統計学が気になっています。

ビッグデータや選挙、コロナの感染者数まで幅広い分野で統計が使われています。

入門書には「文系にもわかる」とか「超簡単」とか魅惑のフレーズが付いていますが、どれを読んだらいいのでしょうか。


統計学入門の本


実際に6冊読んでみました。


 統 計 学 の 入 門 書 


・『統計と確率 ケーススタディ 30』 ニュートンプレス

ビジュアル重視で、統計が社会でどう使われているか知るには最適です。

「生命保険のつくり方」とか「宝くじの期待値」とか読み物として楽しいです。


・『文系のためのめっちゃやさしい 統計』 倉田博史 ニュートンプレス

上と同じニュートンプレスさんからの出版物なので、内容が被っている部分があります。

倉田先生と文系サラリーマンの対話形式になっていて読みやすいです。後半は少し難しいですが、数式も分かった気になって読み飛ばしていけばさらっと読めます。


・『マンガでわかる 超カンタン統計学』 中西達夫 小学館

本の半分ぐらいマンガです。マンガ⇒説明⇒マンガ⇒説明⇒ の順になっていて、説明のターンは結構難しいです。

アパレル業界に入った新入社員が統計を勉強して売上UPにつなげていくストーリーです。

榊巻亮さんの「世界で一番やさしい会議の教科書」とか好きな人におすすめです。


・『統計学の基礎から学ぶ Excel データ分析の全知識』 三好大吾 インプレス

統計学の本というよりビジネス書とかエクセル実用書です。エクセルでピボットテーブルを使ってグラフ化したり、検定を使ってデータの関係性を見ていきます。

普段エクセルを使っている人には見慣れている図が多いのでわかりやすいと思います。


・『文系のための 統計学教室』 涌井良幸 SBクリエイティブ

対話形式になっていて最初は読みやすいかなと思いましたが結構手ごわいです。基礎からきっちりやりたい人向けです。

練習問題もあるのでしっかり知識が身に付きそうです。


・『世界一やさしい 統計学の教科書1年生』 飯尾淳 ソーテック社

数学の「Σ(シグマ)」とか分かる人、プログラミングの「R」とか使ってみたい人向けです。数式も結構出てきます。ガッツリ統計学を学んでいきたい人におすすめします。


  ま と め  

今回読んだ6冊の印象を図にしてみました。

読んだといってもざっと目を通した程度ですが。


統計学入門の本のチャート


  • 「読み物系」は統計が社会でどう使われているか分かります。ニュースの理解を深めたいならこれで十分です。

  • 「教科書系」は学校の偏差値とか人口問題を例に理論や数式を説明していきます。統計を実施する側になりたい人は必要だと思います。

  • 「ビジネス系」も理論や数式は同じですが、商品や売上で考えていきます。判断の根拠を明確にするために、ビジネスツールの一つとして統計学を勉強したい人向けです。


同じような初心者向け入門書に見えても、目的によって内容が大きく違いました。目的に合った本をしっかり選びたいです。

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